震災の頃、私は中学2年でした。震災の様子はテレビで観るくらいで、現場の様子まで知らない状態、何か出来た事と言うのは、少額の募金くらいでした。「知ってはいるけど……」くらいの知識の私には、非常に興味深いプログラムでした。
最初に上田假奈代さんに詩を読んで頂きました。それぞれの気持ちを持ち、2Fの気づきの広場に出来上がっている公園に行きました。その展示の中のあらゆる所に手紙がありました。瓶の中に入っているもの、クリップで柱に付けてあるもの、スキマに挟まれているもの……参加者は、手紙を見つけては、読み、手紙を選ぶ、様々な手紙を参加者は、真剣に見つめ、読んでいました。
手紙を選ぶと「トレース」に入る。手紙の上に薄い紙(トレース用紙)を置き、手紙の文字をなぞる。こういったトレース工程を通じて、手紙の思いを知れたのではないでしょうか?目から感じるのではなく、指から人の気持ちを感じる。コピー機では感じる事が出来ない大切な時間になった事と思います。次に使うアイテムは「辞書」でした。手紙を読み、感じた言葉を聞いている方が辞書を引きその言葉の意味を知る。普段、自分が「言葉」を簡単に使っているなと感じた。本当の言葉が持つ意味を知り、「へぇ」と皆、が笑みをこぼす。ゆったりとした時間が有意義に過ぎていきました。
焚き上げをする時に、クロージングトークの準備があり参加ができませんでしたが、当日、降っていた雨が切なさを演出していたように感じました。
(事務局:森山博仁)
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