コモンズフェスタ2009/2010の企画の一つである 「体感映画」のススメ〜平岡香純監督を迎えて〜に参加いたしました。
平岡監督は「落書き色町」でロッテルダム映画祭や国内外の数々の映画祭で上映されており、
「プリミ恥部な世界」では映画+音楽ショーという新しい試みにも挑戦されているとのこと。
見たことのない世界、感覚に触れるのを楽しみに会場の應典院に向かいました。
当日の構成はトークセッション、「落書き色町」の上映会、参加者との意見交換の3部構成。
トークセッションでは秋田光軌氏が進行役として監督が持つ映画に対する考えについて伺いました。
監督からは、日常の体験を通しどのような感覚で映画を創っているのかという話をお聞きしました。
印象に残ったのは「趣味はロケハン、スカウト」「ちゃんとストーリーはあるけど解釈は観た人が感じたもので良い」という発言。
日常生活から想像力を働かせており、実際スカウトした人も多数出演しているそうです。
トークセッションの後に観た「落書き色町」は、今まで観たどの映画とも違い新鮮な印象を受けました。
大阪の見覚えある町並みですがどこか非日常。出演者は独特の衣装とメイクに不思議なしゃべり方。
映画が面白くなるにはどんな方法があるのか?そんな事を普段から考えて、理論が積み重なった結果がこの作品なんだと感じました。
質疑応答を終えて、一貫して感じたのは、答えは一つでは無いということ。
監督の映画には観る人それぞれの解釈で向き合う事ができる余地があることでした。
答えありきの最近のドラマや映画とは違い、監督の作品には抽象的で新しい世界が広がっています。
「事実などは存在しない、ただ解釈だけが存在する」と言っていた偉い人がいましたが、それに似た哲学的な発想で創られているのでしょうか?
ともあれ、監督の話を聞いた後にその作品を観るというのは貴重な経験でした。これからも益々のご活躍を期待しております。
平岡監督、企画された皆さま、どうもありがとうございました。
(釜中悠至)
(会場左前部分でメモを取られているのが釜中さん)
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