コモンズフェスタ2009/2010「U35の実力」、モニターレポートシリーズ、今回は9月から應典院で開催されている「グリーフタイム」について、以前より参加されている荒谷直美さんに寄せて頂きました。
私にとりまして、グリーフタイムの‘空間と時間’は今とても心地よいものになりつつある
というのが一番はじめに浮かんだ率直な気持ちです。
日常の中で、亡き母のことを思い出し、どうしようもないほど会いたくて、
でも会うことはできない虚しさ、悲しさ、寂しさのあまり、ただひとり泣いたりすることが今でも
しばしばあります。このような自分自身のどうしようもない気持ちを逃がせる場、受け皿として
グリーフタイムはとても意義があるのではないかという気がしています。
とくに、カウンセリングを受けるという形式をとらず、静かに思い思いのまま時間を
すごすということが、かえって日常の自分ともうひとりの自分との対話ができるような気がして、
落ちついた気持ちで少しはなれたところから、自分を見直せる感じがするのかもしれません。
そして、何をしてもどうであっても自分を受け入れてもられるという安心感があの空間にはあるような
気がします。
そこがあの空間に足を運ぶことに心地良さを感じられる要因なのだ思います。
私は母を亡くして、4年半になりますが、辛い気持ちや喪失感を一人でで抱え込み、悩んでいた時期が
長くありましたので、もっと早くこのような機会に出逢えていたらとつくづく思います。
自分のきもちはすべてそのままでいいと認められ、受け入れられることはとても大切であり、
自分に向き合えたときに大きなひとつの山を乗り越えられる気がしています。
このような意味でも、グリーフタイムがより多くの人に広まり、心に安らぎを取り戻せるものとなることを願っています。
荒谷直美
(奈良女子大学大学院 博士課程 人間文化研究科)
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