ことだま

ひとつまたひとつと発見して
そっと開いてみる。

トランスパブリックの中で作られた
公園空間のなかにその手紙たちはいる。

たとえば













ブランコのたもとに


たとえば













自転車の荷台に

ほかにもさまざまなところに
詩人・上田假奈代さんと美術家・岩淵拓郎さんの手によって
手紙はちりばめられている。
それは実際に探して戴くとして・・・
この手紙は「震災15年の手紙」である。

あの日の記憶
あの日からの記憶
が手紙には綴られている。

なにかに突き動かされたかのように書きなぐられた手紙
そこに思いを込めるかのように一文字一文字整然と書かれた手紙
静かな思いが伝わってくるようなパソコンで打たれた手紙

どの手紙にもあの日がある。
それぞれがそれぞれの場所でそれぞれの思いで経験した
あの震災。

15年経った今
決して震災の記憶としては生々しくはないその手紙が
逆にリアルに過ぎた年月を感じさせて生々しい。


私もあの日、
地震で飛び起きた。
大阪の山近くの
一人暮らしの部屋で
まだ固定電話しかなかった
その電話を握って友達と連絡を取り合った。
あの日を境に
何人かの友人が大学からいなくなった。
あの友人たちは今どうしているんだろう。


31日には寄せられた手紙を
供養と請願の意味を込めて浄焚する。
15年前の記憶や想いとともに
手を合わせてみようと思う。


                  (T.K)
















































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