参加者は同じ机を囲むも、名乗らない。
「名乗らないことから始めましょう」と臨床心理士の宮原俊也さん。

グリーフはそれぞれユニークです。
ユニークとは面白いということではなく、個性があるということです。
そして失った悲しみだけでなく、失うものへとむかうことを自覚するのもグリーフです。
と、ゆったりとしたペースで話される宮原さんの言葉を聞きながら、自分の中のグリーフとゆっくり向かい合って行きます。
まずはグリーフカラーと名付けられたワーク。
好きな色の折り紙・クレヨン・色鉛筆などを使って10センチ四方の白い四角を埋めます。そして何かメッセージを書きたければ書き添えます。
それが終わるとフィールドウォッチングへ。
部屋の外へでて、一人一人それぞれの場所で、各々のペースでいくつかの用意されたクエスチョンに答えます。
グリーフの対象である人がどんな人だったか?
「私」と似ているところは?
そして歩きながら風景の中から親しみを感じるものや懐かしいもの、その理由を書きとめていきます。その時間はすべて「私」と「失ったもの」とのつながりを感じる時間です。
ゆっくりとゆっくりと、つながりが見えてきて、そして自分の大切にしたいものが見えてきます。
この間2時間。
ワークを終えた人から部屋へ戻り、ここで初めての自己紹介。
誰も誰かの話を遮らない、否定しない、訥々と「おもい」を語ります。ただお互いがそこに居るという空間を共有します。何かを深く語り合う訳でもないのに、一人で「グリーフ」に向き合うよりも、同じ時間に、同じ空間で、他の人も向き合っているということが大切なのだと感じます。
グリーフタイムというとなにか大袈裟なイメージを持つ人もいるでしょう。
でもここで流れているのは、五感で感じる大切なものとのつながりを感じる時間なのです。
・グリーフタイムは奇数月第第4土曜に應典院にて開催されています。
今回の様なフィールドウォッチング等はありませんが、それぞれが
グリーフに向き合う時間を大切にしています。
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