リフレクト・アクション>小野千佐子さんのレポート

 コモンズフェスタ2009/2010「U35の実力」、モニターレポートシリーズ、今回は「リフレクト・アクション〜素材を交換して本をつくろう!」(主催:大阪市、企画運営:財団法人大阪城ホール・特定非営利活動法人大阪アーツアポリア)について、「つきいちカフェ」「手仕事は語る」で参加をいただいている株式会社ティプアの小野千佐子さんに寄せて頂きました。




 私は、本が大好きです。内容を読むことも楽しいけれど、本という形が好き。紙の束がつづられている様は、本当に美しいと思う。装丁家や表具師にあこがれた時期もあった。そんな私は、「素材を交換して本をつくろう!」というタイトルに魅了された。これは、参加するほかない。
 なのに、少し遅刻しての参加となってしまった。私が到着したとき、すでにみんなはドローイング中。しかも、何やら抽象画を描いている。ちょっとドギマギしつつ、とにかく一枚絵を描く。そして、アーティストのロセラ・マトモロスさんがコスタリカからご持参くださった、バナナやコーヒーからできた紙や、リサイクルペーパーを21枚受け取った。その1枚ずつに、先程のドローイングを写していく。「うわ~、手でコピー! しかも21枚も!」21枚・・・。参加者が21名だったから。みんなに、1枚ずつ自分の作品をわたす。私の手元には、みんなが描いた21枚の作品がやってきた。
 その後は、自分の持って行った素材を自由に使いながら、その21枚を本にしていく作業。持参の素材を、近くの席のひとと見せっこしたり、少しおすそ分けしてもらったり。
 途中で、コスタリカ産のコーヒーとチョコレートをいただきながら、ほっと一息。でも、だんだん夢中になっていく。家でひとりで何かをつくるのではなく、みんなで大きな机を囲みながらつくるのは、子どものころの工作の時間の様。
 できあがった本は、みんなそれぞれ全く違う。私は、本をめくる時の音をテーマにした。せっかく素材の異なる紙の束でつくるのだから、と思ったから。完成品はイメージ通りにはならなかったが、「あ~、おもしろかった!」

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